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皆さま、こんにちは!コントラバス講師 戸嶋 優と申します。
まもなく2018年も終わろうとしておりますが、皆さま今年一年はどんな年でしたでしょうか?
2018年も終わりに差し掛かっておりますが、まだまだ2018年は終わりません!
有り難いことに、年末に向けてベートーヴェンの第九を弾く機会が沢山あります。
第九を弾くと、「そろそろ今年も終わりだなぁ…」なんてしみじみします。
そもそも、なぜ年末のこの時期にベートーヴェンの第九を聴くのでしょうか?皆さま、ご存知でしょうか?
少し調べてみましたので、是非ご参考にしてください!
1824年にウィーンで初演された「第九」が日本で初めて鳴り響いたのは1918年6月1日、徳島県鳴門市にある板東俘虜(ふりょ)収容所でのことでした。演奏を行ったのは第1次世界大戦で日本軍の捕虜となったドイツ兵たち。その背景には所長の松江豊寿による捕虜に対する人道的な処遇や、捕虜と地元民との心温まる交流がありました。ベートーヴェンが感銘を受けた詩人シラーによる、人間愛や世界平和を歌った『歓喜の歌』の詩に相応しい史実があったのです。
日本で年末の「第九」が定着した由来は諸説ありますが、有力なのは以下の2説です。
(1)1943年12月に上野奏楽堂で行われた学徒壮行音楽会で「第九」が演奏されたことに由来するとする説
学徒出陣で卒業を12月に繰り上げた学生たちの壮行会で「第九」の『歓喜の歌』が演奏されました。戦後、生還した学生たちが再び12月に「第九」を演奏し、帰らぬ仲間たちを追悼したといいます。
(2)戦後の貧しかったオーケストラが年末のボーナス獲得のために「第九」を演奏したことに由来するとする説
人気曲「第九」をやればお客が入る、アマチュア・コーラスならばコストを抑えられるし、チケットもメンバーがさばいてくれる、と良いことずくめ。
おそらくは(1)と(2)の両方の理由と、「第九」が醸し出す崇高にして華麗な雰囲気が師走に日本人が寄せる感情に合致したことで「年末=第九」の図式が定着したものと思われます。
行政機関の休日に関する法律では12月29日から1月3日までを休日と定めています。また、一般企業でもそれに準じていることが多いようです。つまり12月29日は家族でゆっくりと休める日。こんな日に「家族で第九」はいかがですか? 実際に家族で第九を唱和しているハイソな家庭も少なくないようです。
家庭円満、無病息災、心願成就、はたまた年末の憂さ晴らしに!
12月29日は、家族で第九を聴く日です☆
今年は12月29日の一家団欒を「第九」で過ごしてみましょう!